東京・有明コロシアムで始まったデ杯アジア/オセアニアゾーンⅠ・2回戦、日本対韓国の第1日目はシングルス2試合が行われ、日本は第1試合に登場した伊藤竜馬がストレート勝利。続く添田豪も2セットダウンの苦しい展開からフルセットの末に逆転勝利を収めて2連勝。日本がワールドグループ・プレーオフ進出に王手をかけた。
6-1 6-4 6-4。1時間57分の完勝劇に伊藤の笑顔が弾けた。相手のチョン・ソクヨンは314位と韓国メンバーの中で最高位。粘り強さには定評のあるチョンを、攻守にわたって圧倒し、寄せつけなかった。落としたサービスゲームも一度だけ。チョンは「以前に比べて(伊藤の)ボールは重くなっていた。とてもプレーしづらかった」と肩を落とした。「最初から最後までしっかりと戦えた。大事な一戦に勝ててうれしい」と喜びを語った伊藤の勝利で、日本がまず1勝を挙げた。
力の差を見せつけて快勝した伊藤
続く第2試合は、86位の添田と742位のチョ・ミンヒョクとの対戦。ランキングでは添田が大きく上回るが、チョが序盤から積極的に仕掛け、2セット連取に成功。だが、持てる力を振り絞って戦い続けたダメージは大きく、第3セット途中から足のケイレンにも襲われ、動きが鈍くなる。チョのショットにミスが目立つようになり、「とにかく1セットだけでもとって相手を疲れさせようと思った」添田が息を吹き返し、2セットを取り戻した。
ファイナルセットは2-2から4ゲームを連取した添田が3時間50分の死闘に決着をつけた。スコアは5-7 2-6 6-4 6-4 6-2。「一球一球の積み重ねの結果、この瞬間にたどりつくことができた」と添田は安堵の表情を見せた。
「初日2-0はうれしい数字ですが、まだ終わったわけではない。明日のダブルスは韓国の方が上だと思っている」と植田実監督。2勝の日本が明日で勝利を決めるのか。2敗の韓国が意地を見せるのか。明日のダブルスは13時にスタートする。
(Tennis Magazine)
※トップ写真は第2試合で勝利した添田豪(撮影:菅原淳)