8月25日からアメリカ・ニューヨークで開幕する「全米オープン」(グランドスラム/ハード)。
セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)の1回戦の相手がアメリカ期待の若手になった。
32歳のセレナは17度のグランドスラム優勝の実績を誇るが、今年の全米の1回戦では18歳のテイラー・タウンゼント(アメリカ)と戦うことになった。タウンゼントは今大会が3度目のグランドスラム出場だ。
タウンゼントはジュニアの元世界ナンバーワンで、今季の全仏オープンでは3回戦に進出。全米オープンにはワイルドカード(主催者推薦枠)を得て初出場となった。
男子では、ウィンブルドンを制したノバク・ジョコビッチ(セルビア)と全豪オープンの優勝者スタン・バブリンカ(スイス)は準決勝で対戦するドローとなった。第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)と第4シードのダビド・フェレール(スペイン)が反対側のハーフに入っている。
セレナは全米の3連覇を目指しての出場だが、今年のグランドスラムでは4回戦以上に進めていない。
「今年のことは過ぎたこと。私が心配しているのはいつも目の前の試合だけよ」とセレナは木曜日のドローセレモニーのあとに話している。
仮にセレナがベスト8に進むと第8シードのアナ・イバノビッチ(セルビア)が待ち受けている可能性がある。イバノビッチは今年の全豪でセレナを倒した相手だ。また、ウィンブルドンの優勝者ペトラ・クビトバ(チェコ)とは準決勝で当たる可能性がある。
だが、クビトバは全米では苦戦しており、これまでベスト8にすら進んだことがない。2011年に初めてウィンブルドンで優勝したときの全米では1回戦で敗れている。
クビトバは2度全豪を制したビクトリア・アザレンカと4回戦で対戦するドロー。アザレンカは全米でここ2年は続けて決勝に進出しているが、ともにセレナに敗れて準優勝だった。また、今年は故障に苦しんでおり、シード順位は16と低くなっている。
ウィンブルドンの決勝を戦ったクビトバと第7シードのユージェニー・ブシャール(カナダ)は準々決勝で対戦する可能性がある。
第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)と第4シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)がセレナとは反対側のドロー。ハレプは準々決勝で5度のグランドスラム優勝の実績を持つマリア・シャラポワ(ロシア)と準々決勝で対戦する可能性がある。
そのシャラポワは第5シード。1回戦の相手はマリア・キリレンコ(ロシア)で、タフな1回戦となった。キリレンコの最高位は10位。過去に3度グランドスラムでベスト8に進出した経験を持つ。
7度のグランドスラム優勝の実績を持つビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)はハレプと4回戦で当たる可能性があるが、ビーナスのグランドスラムでのベスト8進出は2011年以来絶えている。第19シードのビーナスは1回戦で43歳のクルム伊達公子(エステティックTBC)と対戦する。
セレナは2回戦で2010年全仏の優勝者フランチェスカ・スキアボーネ(イタリア)と対戦する可能性がある。スキアボーネは34歳。現在は76位と低迷しており、昨年の1回戦ではセレナを相手に1ゲームしか取れずに敗れている。
ジョコビッチとアンディ・マレー(イギリス)が対戦する可能性があるのは準々決勝。マレーの2度のグランドスラム優勝はともにジョコビッチを破ってのものだったが、今季は腰の手術からの回復に手間取っており、第8シードと順位が下がっている。
マレーは4回戦で第9シードのジョーウィルフライ・ツォンガ(フランス)と対戦する可能性がある。ツォンガは今月のトロントの大会でジョコビッチ、マレー、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、フェデラーを破って優勝したばかりだ。
バブリンカは準々決勝で、ウィンブルドンのベスト4のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する可能性があり、同じく今年のウィンブルドンでベスト4に進出した新鋭で、第7シードのディミトロフはフェデラーと準々決勝を戦うドローに入っている。(C)AP