4月6日にアメリカ・チャールストンで開幕した「ファミリー・サークル・カップ」(WTAプレミア/クレーコート)。
日曜日に行われた決勝で、第5シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)がマディソン・キーズ(アメリカ)を6-2 4-6 7-5で倒して優勝した。
ケルバーは27歳。第3セットでは1-4とリードされたところからの逆転勝ちだった。今大会の優勝がキャリア4度目。
「知っての通り、このサーフェス(クレーコート)は私にとっては決して好きではないコート」とケルバー。「でも、昨シーズンにそれは変わった。私はクレーコートでも自分のプレーができる。私のプレーは守備的であり、同時にアグレッシブであろうとするスタイルだから」。
ケルバーはパワーヒッターのキーズに対して、その言葉通りのプレーを見せた。キーズは今大会ではまだサービスゲームを落としていなかったが、ケルバーは試合開始直後の第1ゲームでキーズのサービスを破り、試合を通じては5度のブレークを奪った。
第3セットではイライラを募らせていたケルバーだったが、コーチのトルベン・ベリッツ氏といい話し合いができたようで、作戦と集中力を立て直して逆転に成功した。その後のケルバーはよりアグレッシブなプレーでキーズを追い込んだ。試合の序盤にはそういう場面もあったが、中盤以降はなくなりかけていた強さをケルバーは取り戻した。
「彼女は」間違いなくレベルを上げてきたし、その後は全体としてプレーが変わってきていた」とキーズは話している。
ケルバーは1-4とされたところからの16ポイント中、14ポイントを奪取して試合を4-4のタイまで戻すプレーを見せた。
第1セットでのケルバーはキーズのサービスゲームを3度破ってあっという間にモノにしたが、キーズも第2セットでリズムを取り戻して逆襲。試合をタイに戻した。キーズはケルバーをコートのサイドからサイドへと走らせ、パワフルなフォアハンドで試合をコントロールした。第3セットも先に4-1とリードしたのはキーズだった。
キーズのサービスはコンスタントに時速100マイル(時速約161km)を超えていたし、安定したプレーを見せていたが、この日のケルバーには及ばなかった。キーズのファーストサービスの確率は63%で、対するケルバーは83%という正確さだった。
昨年のイーストボーンの大会の決勝でも対戦していた両者。そのときにはキーズが勝って、これまででは唯一となるWTAツアーのタイトルを獲得したが、この日は2度目のタイトル獲得に向けて緊張していたという。だが、キーズはこの敗退と今週の大会での躍進が、今後のシーズンに向けていい勉強になったと話している。
「最初はダメでも、OK、次があるわ」とキーズは微笑みながら話している。
ケルバーは16位。この優勝で今後に勢いをつけたいと話している。1年前、彼女の親しい友人でもあるアンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)は、この大会での優勝をきっかけに、さらに2つのタイトルを獲得し、39位から11位までランキングを上げた。
「ここ数週間はとてもハードな練習を積んできているし、今大会のどの試合もとてもいいプレーができていた」とケルバーは振り返る。「だから、これから先が楽しみだし、次の大会に向けて確実に自信もついてきている。次もまたいいプレーができると今は感じられているわ」。(C)AP
※写真はマイアミ・オープンでのケルバー
Photo:KEY BISCAYNE, FL - MARCH 27: Angelique Kerber of Germany plays a forehand against Heather Watson of Great Britain in their second round match during the Miami Open Presented by Itau at Crandon Park Tennis Center on March 27, 2015 in Key Biscayne, Florida. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)