中国・香港で開催されている「香港テニス・オープン」(WTAインターナショナル/10月12~18日/賞金総額25万ドル/ハードコート)。
土曜日に行われた準決勝で、第4シードのエレナ・ヤンコビッチ(セルビア)が第3シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)をストレートで破って決勝に進出した。ビーナスはこの敗退でWTAツアー最終戦の出場が危うくなった。
ヤンコビッチはビーナスを6-4 7-5のスコアで破っての決勝進出だ。試合時間は2時間4分。ビクトリア・パークのセンターコートは満員で、観客が溢れていた。
「残念ね。私には一日のオフがあったけれど、相手は今季ではたぶんベストの試合をしていたと思うわ」とビーナスは話している。
ビーナスは35歳。WTAツアー最終戦の出場権を確保するには、決勝進出が条件だった。ビーナスが最終戦に最後に出場したのは2009年のことで、当時はドーハ開催だった。
「私はいいシーズンを過ごしてきたと思うし、シンガポールの最終戦にも出たかった。でも、これでもう何もしようがないわ」とビーナス。「私はナーバスにはなっていなかったし、出場権を得るために勝利が必要だという意識もなかった。相手がただいいプレーをしたということね」。
ヤンコビッチは、ビーナスのサービスが不安定だったことにも助けられての勝利だった。ビーナスは16度のブレークチャンスを握っていたが、ものにできたのは2度だけという内容だった。
「大事なポイントで相手はいいプレーをしていた。私も攻撃的なプレーをしていたと思うけれど、今日は私の日ではなかったということだと思う」とビーナスは話している。
ヤンコビッチは大会直前にワイルドカード(主催者推薦枠)でエントリーしたが、決勝まで勝ち進み、アンジェリック・ケルバー(ドイツ)と戦うことになった。
「勝ててとてもうれしい。ビーナスを倒すというのは決して簡単なことではないから。私はハードにファイトした。自分のパフォーマンスには満足しているわ」とヤンコビッチは話している。
第2セットはお互いにサービスキープに苦しむ接戦だった。「2度目のサービング・フォー・ザ・マッチのときに、私は自分に言い聞かせた。とにかくファーストサービスを入れることってね。それがうまくいったわ。私はいいサービスを打たないといけなかった。ビーナスにチャンスを与えてラケットでボールを触られてしまったら、そこから先はもうどうなるか誰にもわからないものだから」とヤンコビッチは振り返っている。
もう一人の決勝進出者、第2シードのケルバーはサマンサ・ストーサー(オーストラリア)を6-2 6-2で破っての勝ち上がりで、最終戦の出場をほぼ確実としている。
ケルバーの出場権争いのランキングは現在5位。今大会でタイトルを獲得すれば、出場は確実となる見込みだ。今季のケルバーは、チャールストン、シュツットガルト、バーミンガム、スタンフォードの大会で優勝している。
ケルバーのWTAランキングは現在9位。ストーサーを71分で退けての勝利だった。(C)AP
Photo: HONG KONG - OCTOBER 17: Jelena Jankovic of Serbia celebrates her victory over Venus Williams of the United States during the WTA Prudential Hong Kong Open at the Victoria Park stadium on October 17, 2015 in Hong Kong, China. (Photo by Victor Fraile/Getty Images)