愛知県・スカイホール豊田メインホールで開催中の「2013 ダンロップワールドチャレンジ・テニストーナメント」(本戦11月19~24日/賞金総額7万5000ドル/インドア・カーペット)。最終日の本戦6日目は桑田寛子(島津製作所)と第3シードのルクシカ・クンクン(タイ)のシングルス決勝が行われ、クンクンがフルセットの末に桑田を下して優勝を飾った。
ストロークが伸びる。早いテンポでボールを捕らえ、先に先に仕掛けていく。フラット系の低い弾道。桑田らしいテニスだった。「自分でも少し驚いたほど」のプレーで第1セットを6-3で先取。クンクンの苛立ちが伝わってくる。ここまでの内容を見れば、会場につめかけた観衆は、桑田が優勝に大きく近づいたと感じただろう。
26分で第1セットを奪った桑田
だが、第1セットの終盤で桑田は首から背中にかけての痛みに襲われていた。予選からの疲れ、決勝戦独特の緊張感。ストロークの精度が少しずつ落ち、ミスが増え始める。「もっと彼女を走らせて重圧をかけていこうと思った」というクンクンの巻き返しが始まる。第2セットは立ち上がりから一気にクンクンが5ゲームを連取し、6-1で奪い返した。
第2セット終了後に治療を受ける桑田
ファイナルセットは桑田が先にブレークを許し、追いかける展開。離されまいと必死に食らいついていったが、第2セットに続き、ファイナルセットもクンクンのサービスをブレークできずに決着がついた。「ストロークは競り合えたけど、サービス、リターンの差が大きかった」と敗因を語った桑田。首から背中にかけての痛みは「影響はなくはなかった」と悔しそうに口にした。
クンクン(右)は優勝で初のトップ100入り
準優勝に終わった桑田だが、予選からの決勝進出でWTA96ポイントを稼いだ。大会前まで持っていたのは89ポイント。「1大会だけで超えてしまいました」と試合後は苦笑した。明日25日の世界ランクでは418位からジャンプアップし、300位を切ることは確実。「これで出場できる大会も違ってくる。グランドスラム予選を目指してどんどん挑戦していきたい」と桑田が目を輝かせた。
表彰式での桑田(右)とクンクン
【シングルス決勝】
○ルクシカ・クンクン(タイ)[3] 3-6 6-1 6-3 ●桑田寛子(島津製作所)[Q]
※[ ]数字はシード順位、Qは予選勝ち上がり
※世界ランクは11月18日付
※トップ写真は表彰式でのクンクン(左)と桑田
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(テニスマガジン/Tennis Magazine)