11月17日(日)、東日本大震災復興チャリティーイベント「日本のためにテニスで夢(ドリーム)を~日清食品 ドリームテニスARIAKE」が、東京・有明コロシアムで開催された。同イベントは東日本大震災の被災地支援を目的に、錦織圭が発起人となって始まったエキシビションマッチ。
一昨年のマイケル・チャン、昨年のレイトン・ヒューイットに続く今年のスペシャルゲストは、グランドスラムタイトル単複合計16回優勝のレジェンド、ジョン・マッケンロー。会場には錦織ら日本人プレーヤー目当てだけでなく、伝説の名プレーヤーを一目見ようと全国から約1万人のテニスファンが集まった。
第1試合は、錦織対マッケンローのドリームシングルスが行われ、1-6 6-4、[10-7]の末に錦織が勝利。エキシビションマッチとはいえ、マッケンローが現役トップレベルの錦織を追い込む場面も多く、「錦織のストローク対マッケンローのネットプレー」が織りなす攻防戦に、観客は大いに盛り上がった。
同試合のほか、チーム戦、ダブルスマッチも開催。全試合結果とマッケンロー&錦織の会見コメントは以下のとおり。
~チャリティーマッチ結果~
第1試合/【ドリームシングルス】
○錦織圭 1-6 6-4 [10-7] ●ジョン・マッケンロー
第2試合/【ドリームチームマッチ】
[チーム SHUZO(左) vs チーム マッケンロー(右)]
●内田海智 5-10 ○ダニエル太郎
○土居美咲/石津幸恵 10-7 ●森田あゆみ/奈良くるみ
○内田海智/石津幸恵 10-7 ●ダニエル太郎/森田あゆみ
○松岡修造 11-9 ●国枝慎吾
○内田海智/土居美咲 10-8 ●鈴木貴男/奈良くるみ
第3試合/【ドリームダブルス】
●錦織圭/松岡修造 1-4 ○ジョン・マッケンロー/鈴木貴男
第1試合=3セットマッチ、ファイナルセットは10ポイントマッチタイブレーク。第2試合は10ポイントタイブレーク。第3試合=4ゲーム実施、ノーアドバンテージ
●マッケンローの会見コメント
「圭との試合には負けてしまったが、このようなチャリティーに参加できたことには意義がある。観客も非常にエネルギッシュで、私のパフォーマンスに反応してくれてうれしかった。最近は多くの観客の前でプレーする機会が減り、その点も非常に私の力となっていいプレーができた。東日本大震災復興支援のチャリティーであることが来日した決断の大きな理由でもあるが、また日本に戻ってプレーしたかったことも理由のひとつ。シニアの大会が長らく日本で行われていないので、今回ファンの前でプレーできたことを嬉しく思うし、その機会がチャリティーイベントであることも光栄に思う。来年、またここでプレーしたい」
●錦織圭の会見コメント
「(マッケンローのボールが)想像していた以上に伸び、サービスのコースもまったく読めなかった。リターンもライジング気味でタイミングが合わず、試合中にビックリしてしまった。マッケンローのテクニックは本当にすごく、ボレーのタッチやドロップショット、緩急をつけたスライスなど、いろんな技を持っていた。彼のように、アグレッシブに前に出るプレースタイルも学べてよかったと思う。このイベントは、僕がテニスを通じて被災地にエールを送り、見に来てくれた方々に喜んでもらうのが最大の目的。それが僕のできる最大限のことでもあるし、今日来た方々がそう感じていれば、とてもうれしい」

また同日朝には、錦織と松岡修造氏によるジュニア向けのスペシャルテニスレッスンが開催され、二人からの直接指導に子供たちは目を輝かせながら、熱心に耳を傾けていた。
(※トップ写真はチャリティーマッチに参加した選手たちの集合写真)
(TennisMagazine/テニスマガジン)