モナコ公国のモンテカルロで開催されているモンテカルロ・ロレックス・マスターズでは男子シングルスの準々決勝が行われ、ラファエル・ナダル(スペイン)が、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を6-2 2-6 6-4で振り切り、大会での連勝を45に伸ばし、ベスト4に進出した。
ナダルと準決勝で対戦するのは、スタニスラス・バブリンカ(スイス)を2-6 6-3 6-4で倒した第6シードのジョー・ウイルフライ・ツォンガ(フランス)となる。
ナダルがこの大会でセットを落としたのは今回がわずかに3度目。2011年の準決勝でアンディ・マレー(イギリス)を相手に落として以来で、これまでマレーの他にナダルからセットを奪ったのは2009年決勝のノバク・ジョコビッチ(セルビア)だけだった。
過去8度の優勝を誇るディフェンディングチャンピオンであるナダルは、2度目のマッチポイントをサービスエースで取って試合を決めたが、最初のマッチポイントはディミトロフが強烈なバックコートからのフォアハンドでしのいでいた。しかし、彼はすでに足に痙攣を起こしており、それ以上のことはもうできなくなっていた。
ディミトロフはまだ17歳だった2009年に、ナダルとロッテルダムの大会で対戦した経験があり、そのときもセットを奪っていた。この金曜日の試合での彼は攻撃的なテニスと、すばらしいドロップショット、ハイスピードのウィナーをフォア、バックの両サイドから決め、センターコートの観客をわかせた。
常に早いタイミングでボールをとらえていくディミトロフは、7度全仏オープンを制したナダルを相手にしても自由にプレーさせず、そのリズムを崩していた。だが、2時間以上に及んだ試合でディミトロフの体力は尽き、最後は右足を引きずり、左の太ももをマッサージし続けなければならない状態になっていた。
木曜日にマレーを破ったスタニスラス・バブリンカ(スイス)は、第1セットはいい形で進めていたのだが、第2セットではツォンガに先に4-1とリードを許し、試合をタイに戻されてしまった。
第3セットも先に5-3としたツォンガだったが、バブリンカは自分のサービスゲームであった3度のマッチポイントをしのぎ、最後の粘りを見せた。しかし、次のツォンガのサービスゲームではさすがに抵抗し切れず、サービスエースで試合を決められてしまった。ツォンガにとっては2月のマルセイユ以来、今季2度目のベスト4進出となった。
※ナダルのコメント
「彼(ディミトロフ)は全てのショットを持っている素晴らしいプレーヤー。彼は何でもすごく、すごくうまくできる選手だ。あとは彼次第だろうね。彼はみんなも見ての通り、(フェデラーに)似たスタイルの持ち主だと思う」
(C)AP
Photo:Spain's Rafael Nadal plays a return to Grigor Dimitrov of Bulgaria during their quarter final match of the Monte Carlo Tennis Masters tournament in Monaco, Friday, April 19, 2013. (AP Photo/Lionel Cironneau)