アメリカのトップ2が素晴らしいショーを演じて見せた。スローン・スティーブンスはセレナ・ウイリアムズ(ともにアメリカ)とお互いに最速で115マイル(時速約185km )のサービスを打ち合い、ストロークの打ち合いではコーナーを削り合った。コート全面を脚を使ってカバーし、互いにナーバスになりながら、すべての能力を出し合った。今季、3人しか勝ったことがないセレナを相手に、スティーブンスはその力を存分に発揮して見せた。
ただし、それも第1セットの4-4で、続くゲームをセレナが取り切る前までのことだったが……。
20歳のスティーブンスは将来間違いなくトップ選手になる器を持つ。現在31歳のセレナもまだまだその力は健在だ。最後の9ゲームの内の8ゲームは、セレナが取って、再び今大会のベスト8へ名乗りを挙げることになるのだが、スティーブンスの戦いぶりも見事だった。スコアはセレナから6-4 6-1だった。
「チャンスを与えてしまうと、その分、前に入ってこられてしまう」とスティーブンス。「今日はうまく彼女を動かせなかった。彼女のボールをうまく返せなかった」とスティーブンスは振り返る。
「今日の試合は間違いなくとても質の高い試合だった」と今季は64勝4敗で8つのタイトルを獲得しているセレナは言う。「今日のプレーはお互いに最高だったと思うわ」。
今大会において、セレナは4回戦に到達した最年長の選手で、逆にスティーブンスは最年少。セレナは16度のグランドスラム優勝と、ツアー通算で54度の優勝を誇る。スティーブンスは「次世代の大物」という呼び声が高く、2013年のグランドスラムでいずれも4回戦以上に到達している存在だ。
だが、この試合ではスティーブンスが第1セットの4-5の場面で、5-5にできるチャンスがあったにも関わらず、3本続けて犯したミスが命取りとなった。スティーブンスは29本のアンフォーストエラーを試合を通じておかしたが、その内3本がこのゲームに集中してしまったのだ。そして、29本のエラーは、セレナよりも16本も多いという内容だった。
試合後のスティーブンスは「セレナがナンバーワンであるという理由を見せつけられた」と話している。(C)AP
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Photo:Serena Williams serves to Sloane Stephens during the fourth round of the 2013 U.S. Open tennis tournament, Sunday, Sept. 1, 2013, in New York. (AP Photo/David Goldman)