高校テニスの日本一を決める『第36回全国選抜高校テニス大会』(3月21~27日/団体戦・博多の森テニス競技場、個人戦・九州国際テニスクラブ)の開幕がいよいよ迫ってきた。
【団体戦展望(男子)】
シード4校は2年連続決勝を争った相生学院(兵庫)、柳川(福岡)に加え、関東の覇者・東海大菅生(東京)、そして四日市工(三重)に決まった。
連覇を目指す相生学院は昨年のチームから4人が残る。特にS1に起用される182cmの藤井遼太郎は、近畿大会のシングルスを優勝しているように実力アップが顕著だ。目標の優勝への鍵は、4人が出場予定の1年生の出来。彼らの頑張りが覇権争いの行方に大きく左右することになるだろう。
2年ぶりの優勝を目指す柳川は九州大会決勝で苦しみながらも優勝。S1、D1ともに第1セットを奪われながら逆転で勝利を手にしたが、S2、D2は完敗に終わる。最後はS3の岩崎太一が勝負を決めたが、窮地にも冷静に戦うあたりは伝統校の強さが垣間見えた。精神力の強さには定評があるだけに、今年も粘り強い戦いを見せてくれそう。最後まで食い下がった大分舞鶴も年々実力をアップさせているだけに、本番で暴れてもおかしくない。
昨年シードされながら同じ関東の秀明英光(埼玉)に準々決勝で敗れた東海大菅生。今年は個性派のメンバーが多いが、矢﨑篤監督は「まとまれば力を発揮する」と話す。実際に今年も関東大会を優勝したように、S1斉藤和哉、S2の田中凛が安定感を発揮、ダブルスでは2年生コンビの松田広人/小見山僚が確実に勝利を手にして勢いをつけたい。
東海を制した四日市工は1年生が中心のメンバー編成。シングルス1、2の鈴木保貴、島袋将の両1年生に期待が集まるが、山佐輝主将、ダブルスの軸になる島康輔の2年生も経験を生かして勝負したい。「優勝を狙える位置にいる」と徳丸真史監督が話すように、東海制覇後、さらに成長が見込める。
(テニスマガジン2014年4月号より)
※写真は昨年優勝の相生学院(兵庫)